# 84 : 犬の膣ポリープ切除術 / 未避妊は要注意【膣の平滑筋腫】
今回の症例は14歳の未避妊のトイプードルです。
お尻の下が急に腫れたとのことで来院されました。
触診では、肛門と外陰部の間にかなり固いシコリが認められました。エコー検査でも腫瘍を疑う像が確認されたため、外科手術を行うことになりました。
膣ポリープ切除術
肛門と外陰部の間の皮膚を切開すると、すぐに腫瘤(白丸)が確認されました。
周囲の組織から丁寧に剥離していきます。
摘出した腫瘤です。
膣腫瘤の病理検査の結果は良性腫瘍の平滑筋腫でした。また、卵巣と子宮も摘出し、卵巣は過形成が多病巣存在し、子宮は子宮腺筋症を伴う子宮内膜嚢胞状過形成でした。
まとめ
- 今回の症例では、膣のポリープが原因で術前は排便困難の症状が見られましたが、手術後すぐにその症状は改善しました
- 膣の平滑筋腫は未避妊の雌犬でよく見られる疾患で、卵巣ホルモン依存性の可能性があります。
- 子供を作らないのであれば、適切な時期に避妊手術を行うことが推奨されます。また、未避妊で平滑筋腫ができてしまった場合でも、再発防止のために避妊手術が勧められます。
獣医師:林 敬明
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